No.1の山田クン
「あの時はありがとう」
なぜー
私はお礼を言われなきゃいけないのだ…
「でも…僕、人から頼まれるの嫌いじゃないんだ。なんか頼られてるって気がして、むしろ好きかな?」
山田クンってーーー案外バカ?
今まで、山田クンがしてきてるのは違う意味な気がするけど…
本人が良いのなら、いいんだろう
ーーーたぶん
本当、変わった子。山田クンて…
「ほら、行くよ!私も手伝ってあげる」
そう言って私は、しゃがみこんでいる山田クンに手を差し出した
山田クンはキョトンとしながら、恐る恐る手を伸ばす