宮花物語
信志の祖父も父王も、何人か妃がいたが、いづれも数人のお子がいた。
どの妃も、自分の子を持って、幸せそうに暮らしていた。
なのに信志は、未だに子がいない。
それは単に、自分に子ができない原因があるのではと、苦しんでいた。
それなのに、“やはり子が欲しい”など、甘えた事が言えるのだろうか。
「返事がないな。」
「……お許し下さい。」
すると突然信志は、白蓮を抱き上げた。
「お、王?」
「大人しくしていろ。」
3歳下の信志が、急に男らしく見えた。
白蓮の胸の鼓動が、早くなる。
ここ何年も、抱き締め合ったりすら、していないと言うのに。
そんな事を思っている間に、信志は白蓮の寝所に入り、寝床に彼女を下ろした。
「もう何年も、枕を交わしては、いなかったな。」
「いえ……私の事は、いいのです。」
「よくない。本来なら跡継ぎは、正后から生まれるものだろう。」
信志は、白蓮の肌に唇を這わせると、絹の服を少しずつ剥がしていく。
どの妃も、自分の子を持って、幸せそうに暮らしていた。
なのに信志は、未だに子がいない。
それは単に、自分に子ができない原因があるのではと、苦しんでいた。
それなのに、“やはり子が欲しい”など、甘えた事が言えるのだろうか。
「返事がないな。」
「……お許し下さい。」
すると突然信志は、白蓮を抱き上げた。
「お、王?」
「大人しくしていろ。」
3歳下の信志が、急に男らしく見えた。
白蓮の胸の鼓動が、早くなる。
ここ何年も、抱き締め合ったりすら、していないと言うのに。
そんな事を思っている間に、信志は白蓮の寝所に入り、寝床に彼女を下ろした。
「もう何年も、枕を交わしては、いなかったな。」
「いえ……私の事は、いいのです。」
「よくない。本来なら跡継ぎは、正后から生まれるものだろう。」
信志は、白蓮の肌に唇を這わせると、絹の服を少しずつ剥がしていく。