宮花物語
「信志……」

堪らなくて、信志の腕を掴んだ時だ。

この前の夕食の時を、思い出した。


ー 男として心も身体も受け入れて貰える。それが自信に繋がるんだ。 ー


白蓮はそのまま、信志に身を委ねると、自分でも恥ずかしくなるくらい、甘い声をあげた。

白蓮は、小さい頃から、白い肌をしていた。

それは、他の妃と比べても、変わらない白さだった。

薄暗い中に浮かび上がる、雪のような綺麗な肌。

「白蓮……君の肌は、変わらずに白い。」

「恥ずかしい……」

元々睦み合う時には、開放的で大胆な白蓮。

それも久しぶりに見る為、余計にゾクゾクする信志。


だが、睦み合っている最中に、あんなに白かった白蓮の肌に、小さなシミがあるのを、信志は見つけた。

顔をよく見ると、若かった時よりも、少し肌がくすんでいるようにも見える。

あんなに豊かで絹のようだった髪は、艶を失い少なくなった気もした。
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