宮花物語
「何かとよく気づいて、お世話してくれるの。本当に私付きの女人になってくれて、よかったわ。」
黄杏は黒音に、絶大な信頼を置いているらしい。
そんな黄杏に、子を殺した犯人は黒音だと言えば、逆に自分が疑われるかもしれない。
「そう言えば、風の噂で聞いたのだけど。」
青蘭は、女人に注いでもらったお椀に、口を付けた。
「黒音。あなた、お妃の座を、狙っているんですって?」
それを聞いた黒音は、一切慌てる様子もない。
「滅相もございません。私には、そのような身分は、勿体無く存じます。」
さらりと、笑顔で受け流す。
「あら。でも、皇太子を産んで、国母にもなりたいと言ってるみたいじゃない?」
「え?」
これには、黙って話を聞いていた黄杏も、目を丸くして驚く。
「黒音。あなた、そんな事を考えていたの?」
優しく尋ねる黄杏。
「とんでもございません。ただの噂でございますよ、黄杏奥様。」
黄杏は黒音に、絶大な信頼を置いているらしい。
そんな黄杏に、子を殺した犯人は黒音だと言えば、逆に自分が疑われるかもしれない。
「そう言えば、風の噂で聞いたのだけど。」
青蘭は、女人に注いでもらったお椀に、口を付けた。
「黒音。あなた、お妃の座を、狙っているんですって?」
それを聞いた黒音は、一切慌てる様子もない。
「滅相もございません。私には、そのような身分は、勿体無く存じます。」
さらりと、笑顔で受け流す。
「あら。でも、皇太子を産んで、国母にもなりたいと言ってるみたいじゃない?」
「え?」
これには、黙って話を聞いていた黄杏も、目を丸くして驚く。
「黒音。あなた、そんな事を考えていたの?」
優しく尋ねる黄杏。
「とんでもございません。ただの噂でございますよ、黄杏奥様。」