宮花物語
信志の表情は、ウキウキと輝いている。
「……まだ、でございます。」
「そうか。まだか……」
「恐らく、次の月のモノが来るまでは。」
がっかりしているが、黄杏に決して分からないように、抑えている。
信志の気持ちは分かるが、子を授かった事で、いろいろ見えた事もあった。
妃になったばかりの頃の、純粋な気持ちだけでは、いられない。
「信志様。そこでお願いが、ございます。」
「お願い?」
黄杏は、黒音がお茶を注ぐ時を、待っていた。
「次の月のモノが来るまでは、信志様の寝屋のお相手をする事はできません。その間この黒音を、お相手に推薦したいと思っています。」
「お妃様!」
黒音は、わざと驚く振りをする。
「黒音。あなたなら、できますね。」
黄杏に問われ、黒音はゴクリと息を飲んだ。
「はい。お妃様の代わりとならば、精一杯勤めさせて頂きます。」
黒音は喜びを隠しながら、頭を下げた。
「……まだ、でございます。」
「そうか。まだか……」
「恐らく、次の月のモノが来るまでは。」
がっかりしているが、黄杏に決して分からないように、抑えている。
信志の気持ちは分かるが、子を授かった事で、いろいろ見えた事もあった。
妃になったばかりの頃の、純粋な気持ちだけでは、いられない。
「信志様。そこでお願いが、ございます。」
「お願い?」
黄杏は、黒音がお茶を注ぐ時を、待っていた。
「次の月のモノが来るまでは、信志様の寝屋のお相手をする事はできません。その間この黒音を、お相手に推薦したいと思っています。」
「お妃様!」
黒音は、わざと驚く振りをする。
「黒音。あなたなら、できますね。」
黄杏に問われ、黒音はゴクリと息を飲んだ。
「はい。お妃様の代わりとならば、精一杯勤めさせて頂きます。」
黒音は喜びを隠しながら、頭を下げた。