宮花物語
「白蓮奥様に?では……襲った相手と言うのは……」

「恐らく、白蓮様の命令を受けた者だ。」

勇俊はその場に、崩れ落ちた。

「襲ったのは、護衛の者達です。」

「護衛?そうか……第8部隊に、白蓮様は頼んだのか。」

そして勇俊は、涙を止めどなく流した。

「私の責任です!」

忠仁は、勇俊の肩を掴んだ。

「そなたの責ではない。第8部隊は、護衛長のそなたでも、命令が及ばぬような輩達なのだ。」

「いえ!忠仁様。私が、私が……」

「護衛長?」

「私が!将拓殿の左目を潰したのです!」

忠仁は驚きのあまり、声が出なかった。


「最初に、正妃様から命令を受けたのは、この私です。ですが、無理だとお伝えしたのです!」

「それで白蓮様は、第8部隊に命じたのだな。」

「はい。私は、先回りをして将拓殿に、その事をお教えしました。将拓殿は……」



『そうですか……だとすれば、あなたに襲われた方が、私は……』
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