キミの生きる世界が、優しいヒカリで溢れますように。



そして、次の日の日記。



【九月二十二日。
理香子と話したくなくて避けた。違うクラスメイトとお弁当を食べたし、移動教室も違う子とした。
正直、理香子ともう仲良くできる自信ない。】



また、次の日。



【九月二十三日。
昼休みになって、理香子が「なにかしたなら謝りたい。理由を教えてほしい」と、言ってきた。
私は「別に、そんなんじゃないから」と、冷たくあしらった。
話したところで、悪いのは私。正しいのは理香子で間違いない。
自分が惨めになるだけだから、話したくない。
もう、関わってきてほしくない。】



【九月二十五日。
体育の終わりに理香子が保健室に行っていた。
机の上に置いたままになっていた理香子の制服を掃除道具が入ったロッカーに隠した。
そしたら不思議と、モヤモヤしていた気持ちがスッキリとなくなった。
罪悪感なんて、まるでない。】


【九月三十日。
理香子がクラスで浮いた存在になっている。
気が強い私に嫌われたくないクラスメイトたちが、私に合わせて理香子を避けているみたい。
また、モヤモヤが飛んでいく。なんだかスッキリした。
ちょっとくらい悲しませてやりたい。
私も、理香子の正しい指摘に苦しんだんだから。】




毎日ではないけれど、更新されていく日記を読んで空いた口が塞がらないというか、驚きが隠せない。


友情が、優しさが、憎しみに変わっていく様が日記から伝わってくる。


制服を隠すってそれ……いじめ、なんじゃ……。

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