キミの生きる世界が、優しいヒカリで溢れますように。


全世界に向けて放たれる、自分の悪口。


【幽霊ってなに?誰のこと?】
【お前らのクラス、楽しそうだよなー】


そしてそれらの書き込みに寄せられていたコメントを読んだ。この世界は腐りきっていると確信した。他のクラスの人からも"幽霊"という認識をされた。


闇が深すぎる。一筋の光もない。


心は誰しもが持っているはずなのに、どうして平気で酷いことが言えるの?できるの?
私が傷ついていることに、気づいていないの?本当に楽しいの?


みんな、ひどいよ……。


自分がされたら嫌なことを、他人にしないって基本を忘れてしまっている。
ううん、違うね。
自分がされたくないから、誰かひとりを犠牲にして、みんなが結託しているんだ。


その「誰かひとり」というのが私で、きっと、私じゃなくてもいいんだよね。わかっている。重要なのはみんな"自分がいじめられない"ってことだ。


でも、お願い。助けてよ。誰か。誰でもいい。お願い、助けて。
この地獄から、一刻でも早く。


けれど、私の叫びは誰にも届くことはなかった。
先生だって気づいていたはず。だけど一緒になって笑ったよね。


共働きの両親には心配かけたくなくて、なによりいじめられていることが恥ずかしくて言えなかった。


女子たちにトイレで囲まれて、殴られて、蹴られた。

来る日も、来る日も。



「死ね!」

「きもいんだよ!幽霊が!」

「消えろ!」



何度も何度も繰り返された罵詈雑言。
耳に残り、脳裏に張り付いて、眠れなくなった。ごはんもまともに喉を通らなくて、でも、両親に変に思われたくなくて、死ぬ思いで毎日平気なような顔をして過ごした。


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