キミの生きる世界が、優しいヒカリで溢れますように。


友だちだった人はいつの間にかどこかへ行った。彼女たちもまた、私のことが見えなくなったらしい。


気づいたときにはもう、誰も私のそばにはいなくなった。ひとりぼっちだった。


制服を着ていたら見えない部分に増えていく痣と、目には見えない心の傷。重ねられて、膨らんでいったのは"死にたい"という気持ちだけ。


生きていたって、辛いだけ。高校生活も始まったばかり。卒業のために、あと二年以上は通わなければならないなんて、気が遠くなる。


学校を辞めたって、きっとろくな人生歩めない。私には才能も取り柄もないし、将来の夢もない。


生きるか、死ぬか。
どっちのほうがいいのかを、ただひたすらに考えていた。


死ぬのは怖い。けれど生きていたってしょうがない。だって、私は私だから。この先大人になっても、私が私であることは変わらない。いじめられることのない私は、いない。


いじめられる自分の容姿がいけなかった。そもそも生まれてきたのが、間違いだったのかもしれない。


もう少し可愛く、華やかな子に生まれてたら、違った人生送っていたかもしれないのに。
どうして私はこんなにも醜い姿で、いじめられるような人間として生まれてしまったの?


いじめてくるクラスメイトを恨んで、いじめられる自分を責めて、だけどなにも変わらない、変えられない現状に、もうなにもかも限界だった。


死んだほうがマシだ。
毎日が地獄すぎて、生きていられない。


死ぬのは怖い。だけど、生きるのはもっと怖い。


助けてくれない周りの人たちのことを疎ましく思ったこともあるけれど、よくよく考えてみれば私がその人たちの立場だったとしたら、私を助けるなんて絶対に無理だ。


怖くて、きっと助けてあげられない。
私に、傍観している人たちを責める資格なんてない。


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