Hold me 副社長の瞳と彼女の嘘
新たな展開
「柴田さん、わかった?新婦にとっては一生に一度のことなの。うちにはそのドレスが無いから仕方ないなんて通らないのよ?」
友梨佳は、今年入ってきた新人の柴田麻里を前に叱っていた。
いつもは麻里ちゃんと呼ぶが、あえて柴田さんと呼ぶと、麻里はビクッと不安な目をした。
「はい……でも……」
「じゃあ、柴田さん。自分の式でどうしても着たいドレスがありません。我慢してくださいって言われたらどうするの?」
「そんな式場キャンセルします!」
その言葉に、麻里はハッとした様子をして俯いた。
「決して新婦が我儘でもないし、それは当たり前の事。むしろその新婦にご希望のドレスを提案できなかったあなたの力量が無いのよ」
友梨佳はこんなことは言いたくなかった。
しかし、あまりにも当たり前のように、希望のドレスが無い事を仕方ないと笑いながら話す彼女を許すわけにはいかなかった。
「はい……」
泣きそうになった麻里を見て、友梨佳もため息をついた。
「柴田さんは、普段はきちんとお客様のご希望も伺えているし、きちんとご提案もできてる。でもこういったこだわりを持った新婦もいるって事勉強になったわね。そういったこだわりのあるお客様にも精神誠意対応できるって私は信じてるから。一緒にがんばりましょ」
ニコリと笑った友梨佳に麻里も「ハイ!」と大きく返事をした。
友梨佳は、今年入ってきた新人の柴田麻里を前に叱っていた。
いつもは麻里ちゃんと呼ぶが、あえて柴田さんと呼ぶと、麻里はビクッと不安な目をした。
「はい……でも……」
「じゃあ、柴田さん。自分の式でどうしても着たいドレスがありません。我慢してくださいって言われたらどうするの?」
「そんな式場キャンセルします!」
その言葉に、麻里はハッとした様子をして俯いた。
「決して新婦が我儘でもないし、それは当たり前の事。むしろその新婦にご希望のドレスを提案できなかったあなたの力量が無いのよ」
友梨佳はこんなことは言いたくなかった。
しかし、あまりにも当たり前のように、希望のドレスが無い事を仕方ないと笑いながら話す彼女を許すわけにはいかなかった。
「はい……」
泣きそうになった麻里を見て、友梨佳もため息をついた。
「柴田さんは、普段はきちんとお客様のご希望も伺えているし、きちんとご提案もできてる。でもこういったこだわりを持った新婦もいるって事勉強になったわね。そういったこだわりのあるお客様にも精神誠意対応できるって私は信じてるから。一緒にがんばりましょ」
ニコリと笑った友梨佳に麻里も「ハイ!」と大きく返事をした。