Hold me 副社長の瞳と彼女の嘘
頭の中でドレスを思い浮かべて、じっと考えた後、
「柴田さん、すぐにWA-350のスケジュールを確認して!」
麻里は、急いでパソコンに向かうとドレスのスケジュールを確認しだした。
「はい……。えーと、お式の日にスケジュールがあいている店舗は……表参道があいてます!」
その声を聞くと、友梨佳はすぐに受話器を取って表参道に電話をした。

表参道の店長に事情を話し、アレンジする許可をもらうと、すぐに取りに行くように指示を出して、自分は大手の手芸屋へと向かった。

(こんな日に店長休みなんて……)

イメージを書いた紙を見ながら、手早く生地を購入して戻ると、表参道から借りてきたドレスをトルソーに着せた。



「柴田さん、あなたのお客様よ。手伝って」
そう言うと、友梨佳は麻里にコサージュを作る指示を出すと、自分は一心不乱にドレスに手を加え始めた。

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