Hold me 副社長の瞳と彼女の嘘
「永遠を信じられないなら、朝起きた時の俺だけを信じてろ。毎日一日ずつでいい。目の前にいる俺だけを信じていればいい。そうしたら俺が毎日お前が飽きるぐらい愛してやる。信じられないなんていわせない。鬱陶しいぐらい俺は毎日友梨佳だけをみてやる。そしてまた一緒に朝を迎えよう。神なんかに誓う必要はない」

(バカ……じゃないの?それがウエディング会社の副社長のセリフ??)

そんなストレートな始の言葉に、友梨佳は泣きながら微笑んで始を見た。

「毎日私だけを抱きしめてくれる?」

「ああ、毎日友梨佳を抱きしめて眠って、毎朝抱きしめて一緒に朝を迎えたい」
その言葉に友梨佳は始の胸に飛び込んだ。

「毎日が永遠につながればいいな……」
ポロリと呟いた友梨佳の言葉に、始は「永遠は毎日の積み重ねだよ」そう言うと、友梨佳を力一杯抱きしめた。

「まず、今日一緒に朝を迎えてくれる?」
始のその言葉に、友梨佳は始の腕で頷いた。

「始……こんな私を好きになってくれてありがとう。私も……大好き」
初めて好きという言葉を口にし、友梨佳は羞恥から顔が熱くなるのが解り、始の胸に顔を埋めた。

そんな友梨佳を始は力いっぱい抱きしめた。

「友梨佳……愛してる。今日からまた始めよう」

「うん……」

友梨佳は始の瞳を見つめると、そっとキスをした。

「これは愛情のキス……だから」

その言葉に、始は「俺はいつも愛情のキスだったよ」そう言うと友梨佳にキスを落とした。



fin



最後までお付き合い頂きありがとうございました。




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