Hold me 副社長の瞳と彼女の嘘
しかし、友人でもない社長に直接文句をいう事も、一緒にいられない理由もきくことはできず、友梨佳自身どうしていいかわからずにいた。
そんな言葉で麻耶を縛る芳也に、怒りさえ覚えていた。
しかし、友梨佳自身何もできない自分の無力さが嫌で、どうにか芳也に何があったのか、なぜこんなことになってしまったのかを知りたくなった。
そして友梨佳は行動に移すことにして、ジッと受話器を見つめて、ゆっくりと受話器を手に取った。
相手は芳也の親友であり、「アクアグレースAOYAMA」の館長の村瀬始。
違う式場で働く友梨佳にとって、いきなり館長に電話を、それも私用で電話をすることは勇気がいった。
そして、その相手は血が通っていないと言われるほど、表情を変えないという噂の人物。
常に冷静。声を荒げるところも、砕けた言葉使いをすることもなく、笑顔が見られれば奇跡と言われる人だ。
更には、ハーフだかクォーターという噂もある、女の人よりも綺麗なその容姿と、チタンフレームのメガネの奥の瞳は切れ長の二重で、見られた人間は石になる……そんな噂すらある人物だ。
(メデューサじゃあるまいし……石になるって……あっ、メデューサは女か……)
そんな言葉で麻耶を縛る芳也に、怒りさえ覚えていた。
しかし、友梨佳自身何もできない自分の無力さが嫌で、どうにか芳也に何があったのか、なぜこんなことになってしまったのかを知りたくなった。
そして友梨佳は行動に移すことにして、ジッと受話器を見つめて、ゆっくりと受話器を手に取った。
相手は芳也の親友であり、「アクアグレースAOYAMA」の館長の村瀬始。
違う式場で働く友梨佳にとって、いきなり館長に電話を、それも私用で電話をすることは勇気がいった。
そして、その相手は血が通っていないと言われるほど、表情を変えないという噂の人物。
常に冷静。声を荒げるところも、砕けた言葉使いをすることもなく、笑顔が見られれば奇跡と言われる人だ。
更には、ハーフだかクォーターという噂もある、女の人よりも綺麗なその容姿と、チタンフレームのメガネの奥の瞳は切れ長の二重で、見られた人間は石になる……そんな噂すらある人物だ。
(メデューサじゃあるまいし……石になるって……あっ、メデューサは女か……)