意地悪王子の溺愛は甘すぎて危険です!
陛下の魔法が私の体を癒していく。
「君が生まれた時より、君の力はずっと強くなっている。日に日に強さを増している。」
次第に乱れた呼吸も落ち着いてくると、
陛下の魔法は消え淡い光も薄れていった。
「その腕輪では抑え込めなくなっている。君の力が意思を持ち始めている。現に今、僕が君の力の核心に迫った言葉を並べただけで…こんなにも。」
先程までの鋭い視線はなくなり、
泣きそうな切なそうな目をする陛下の顔を見る。
申し訳なさそうに眉を下げる陛下に胸が苦しくなる。
「僕の部屋に行こう。立てるね?」
「はい。」