意地悪王子の溺愛は甘すぎて危険です!
「……何をしてる。」
部屋の扉が凄まじい音を立てて開け放たれる。
その音で離れていった陛下に安心しながら扉の方へと目を向けた。
「が、ガイ王子!」
扉の先に立つのは私の主のガイ王子。
でもいつものガイ王子ではなくて、
イライラしたピリピリしたような雰囲気を纏っていて、
声もいつもの何倍も低い。
2重の切れ長の目は真っ直ぐ陛下に注がれていて、
思い切り睨みつけている。正直いってかなり怖い。