意地悪王子の溺愛は甘すぎて危険です!






「行かなきゃ……。」



重たい体に鞭打ってなんとかベッドから起き上がる。



たったの1晩でこんなにも体をむしばまれているなんて



「とんだ怪物だわ、この力は。」



一歩一歩ゆっくり、進んでいく。



いつ痛みが来るか分からない。



その前に、早く行かなきゃ。



「あのバカ男、なにちゃんと扉閉めてんのよ。」



先程この部屋を出て行った兄上に軽く悪態をついて、



なんとか医務室の扉を開けた。
< 221 / 270 >

この作品をシェア

pagetop