意地悪王子の溺愛は甘すぎて危険です!
そうしたら、私は自分の力の強さに負けて死ぬのかもしれない。
「そうしたら、私は王子を守れない。」
部屋から出てすぐの長い螺旋階段の途中で足を止めた。
石でできた螺旋階段のせいか、
ここだけ周りより何度か気温が低いがする。
肌寒いのと想像した自分の死に対する恐怖から逃れるように、
両腕を軽くさすり抱え込むように力を込めて二の腕を握った。
「……陛下が近くにいる。」
自分の近くにいる存在を認識し顔上げ再び階段を降り始めた。