意地悪王子の溺愛は甘すぎて危険です!
こんな情けない姿を陛下に見せるわけにはいかない。
どうやらこの階段を降りた先にあるカーペットの敷かれた長い廊下を歩いているらしい。
おまけに1人で。
護衛である兄上がいないけど、城下に行く前日に私に会いに来たことも含めて考えると
決して1日中付きっきりという訳では無いらしい。
階段のある方向に歩いてきている陛下は、
もしかしたら王子の部屋に用があったのかもしれない。
こちら側にはこの階段しかないし、
この階段を登りきった先にあるのは王子の部屋だけだ。