もう君とは会ってはいけないのに…。

１時間目終わってすぐに、可愛い女の子に話しかけられた。

「聖奈ちゃ~ん！」
「愛菜ちゃん。どうしたの？」

話しかけてきた子は伊藤愛菜ちゃん。

「うちのこと知らない？」
「んー…。ごめん！わかんないや…！」
「小さい頃、家が隣同士じゃなかった？」

え？隣同士で、よく遊んでた子？
だってそれは、長谷川愛菜ちゃんで、
あなたは伊藤………。


「あ！あのね！」
「お母さんとお父さんが離婚しちゃって、伊藤になったの！」
「え？じゃあ、前の名字って…？」
「うん。長谷川だよ！」
「やっぱり！愛菜だ！」
「また会えてよかったね！うれしい。」
「これからよろしくね！」
「うん！」


この子は私がまだ小学校あがる前に
引っ越しちゃって、ずっと一緒にいた女の子なの。
あの時、悲しかったなぁ…。
でも、また会えて嬉しい。


「ところで！」
「ん？」
「さっき、悠真と楽しそうに話してたけど、何かあったの~？」
「ううん。悠真くんが話しかけてきてくれたの。」
「そっかぁ。ま！何かあったら教えてね！」
「うん。愛菜もね。」