本当に好きなのは
そんな、顔も知らない希衣くんとの電話事件の日が終わり、月曜日になった。
昼休み。
叶多は突然、私の教室に来た。
「ちーかー!!」
私を呼ぶ叶多のもとへ行くと、叶多の隣に1人の男の子いたことに気づいた。
誰だろう?なんて考えながらも
「叶多、いきなりどうしたの??」
と声をかけると、叶多より先に、叶多の隣にいた男の子が口を開いた。
「千加ちゃん、こんにちは」
この声聞いたことあるなぁなんて思いながらも、パッと来なくて、私の頭の中ははてなマークでいっぱいだった。
「千加、ほら、昨日電話しただろ?」
昨日……あっ…!!
「はじめまして。足立希衣です」
希衣くんは、爽やかに笑う人だった。
「あ!はじめまして。」
私も希衣くんも深々と頭を下げるから、叶多が
「礼儀正しすぎるでしょ!」
って笑うから、私達もつられて笑う。