Basket Ball Club2〜ずっと大好き〜
「はぁはぁ…」
私の息はひどく乱れている。
急いで帰らなきゃ!!という気持ちと早く先輩に会いたい!!という気持ちでかなり走ってきた。
歩くより走るほうが遠く感じるのは気のせいだろうか?
足元にある水溜りを飛び越えた瞬間、先輩の姿が目に入った。
玄関の前に体操座りをしてちょこんと座っている先輩。
その横には先輩の青い傘。
「先輩、顔を上げてください。」
『え?』
私は笑顔で先輩に向かって手を振る。
『おぉ!!!!おぉおー!!!!!!!未来ー!!!』
「先輩、上がりすぎ!!」
『だって、未来に会いてかったんだよー!』
私たちは近くにいるのになぜか電話を切ろうとはしなかった。
いや…むしろ忘れてたに近い。
「あ、先輩電話。」
「おっ!?そうだなっ。あ、どうしてサングラス?」
「これはー…」
「あぁ~!!!腫れてんだっけな?くくく…」
「ちょっと!!!!」
先輩は肩を震わせて笑っている。
でも、こういう時間も嫌いじゃない。