Basket Ball Club2〜ずっと大好き〜
-ガラガラッ…
再び職員室のドアを開け入る。
「おっ!居た。」
私が小声でつぶやくと、坪山も私に気づいて手招きをしている。
「何ですか…?」
私は恐る恐る先生の教卓の前に立つ。
「説教とかじゃねぇーから心配すんなっ!」
くしゃっとした笑顔で言った先生の一言に私は胸をなでおろす。
「で?何で呼び出されたんですかね?」
「あー…そのことなんだが…お前なら知ってると思って…」
急に眉間にシワを寄せ、険しい表情をする先生。
さっき安心していたのに私はまた不安に押しつぶされそうになる。
「…え?何をです?」
「いやぁー…桜木のこと。あいつ辞めた理由は言わなかったんだよなぁ。だからいつも一緒に居るお前なら知ってるかと思って。」
「…はぁ…」
私は学校に妊娠してることを隠すってことは、言わない方がいいのだろうと判断した。
「なぁ?桜木から何も聞いてないのか?」
「えぇ…実は私も今日初めて知って…」
「…そうか…だからボーっとしてたのか…」
「…すいません。」
「いや、いいんだ。知らないならどうにもならないしな。もう帰っていいぞ。」
「…はい。」
私は軽く会釈をして職員室を出た。