艶恋オフィス クールな室長に求愛されてます
駒宮室長と郁ちゃんの姿を見てしまった私は、その場から動けなくなってしまう。

心がざわざわとして、なんだかドロドロとしたものがさっきから蠢いている。

2人の並んだ姿を見て、私は喜ぶべきことだと思わないとといけないって頭では分かっているのに……。

だけど、全く喜ぶことが出来ないでいる。

それだけじゃない。2人が並んで話している姿を見て、ショックを受けているんだ。



それから2人は隣に並んで駅へ向かって歩いて、人ごみの中へ姿を消してしまった。

誕生日だもん。
駒宮室長の誕生日だもんね。

上司が誕生日に誰と過ごそうかなんて、ただの部下の私には関係ないことだ。


何度もそう自分に言い聞かせるのだけど、泣きたい気分になるのはなぜだろう。

ようやくどうにか動けるようになった私は、何かを振り切るように駅までの道を走った。


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