艶恋オフィス クールな室長に求愛されてます
駒宮室長は、そんな私の様子に小さく肩をすくめて見せる。

「悪くはないな。俺も好きだ、佐々田が頼んだメニュー全部」

煙草の煙を吐きながら、楽しそうに質問に答える駒宮室長が私に見せた横顔は、少しだけ意地悪に笑っている。

もう、絶対からかわれている。


私が口を尖らせていると、いつの間にか目の前に運ばれてきた2つ並んだビールジョッキ。

そのうちの一つを駒宮室長が手に取り、一口飲んだ。

上下する喉仏が、どうにも色っぽい。

そんなことを考えてながら、つい駒宮室長に見惚れてしまっていた時だった。



駒宮室長が私の明太子入りの卵焼きを一切れ奪って口に入れてしまう。

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