艶恋オフィス クールな室長に求愛されてます
「あっ!!私の卵焼き……」

私が思わず隣の駒宮室長を睨むと、室長はふっと可笑しそうに肩を揺らす。

「ぼぉっとしている方が悪い」

「そんな……」

肩を落とす私の反応に、駒宮室長は笑いを堪えながら、小さく肩を揺らし続けている。

「あとで俺の軟骨から揚げ食べさせてやるから、そんな顔するな」

きっとなだめてくれているのだろうけれど、なだめ方なんて、まるで私を子ども扱いだ。

「いりませんっ!!」

もう一度駒宮室長を睨みながら頬を膨らまして見せる。

だけど、そんな私の反応なんて気にもせずに、駒宮室長は楽しそうに笑いながら、もう一口ビールを喉に流し込む。

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