艶恋オフィス クールな室長に求愛されてます
あれ?今のは事故だったんだろうか?

駒宮室長の表情が全く変わる気配すらなくて、私にはそんな考えさえ頭を掠める。

けれど、駒宮室長の頬や耳がこれまで見たことない程、赤く染まっているせいできっと今のキスが事故なんかじゃないことを教えてくれた。

「プレゼント、ありがとう」

一瞬、表情を崩して笑って見せた駒宮室長がポツリと漏らした言葉。

その言葉を私は、動けないままで聞いていた。

駒宮室長は、ただそれだけの言葉を残して居酒屋の中へと戻ってしまった。



その場に取り残された私の唇には、駒宮室長の唇の感触が鮮明に残っている。

胸の鼓動はうるさい位に音を立てていて一向に収まりそうにはなく、私はその場に立ち尽くしていた。



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