艶恋オフィス クールな室長に求愛されてます
仕事に集中しなきゃ!!

そう思った私は、この10日間の間に、新しい企画を駒宮室長のデスクの前で私の隣に並んで立っている渡部さんと考えた。

そして今朝、私と渡部さんで駒宮室長に企画書を提出したのだ。


出来上がった企画書を真剣に目を通す駒宮室長の姿に、私は一気に緊張感が増してくる。

手のひらに汗が吹き出してしまって、私は手を握りしめる。


「恋愛ゲーム、かぁ」

「そうです。恋愛ゲームを主としてアバター作りを楽しむ。利用者にはアバターにうちのブランドの実際の商品として扱っている服をコーディネートして楽しんでもらいます」


企画書を一通り読み終えた駒宮室長がポツリと漏らした一言に、私は捲し立てる様に説明を始める。


「もちろん、先日企画した着回しセットなど、全ての服を網羅します。コーディネートを楽しみ、実際の商品購入も促す仕組みです。」


2週間前、郁ちゃんが言っていた恋愛ゲームの話を聞いて、ふと思い浮かんだ企画。

翌日、ふと思いついて渡部さんに相談してみたら、渡部さんが全面協力してくれることになった。


企画書だって一緒に準備してくれて、ようやく昨日完成したんだ。

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