艶恋オフィス クールな室長に求愛されてます

「まどか」

耳元で一史さんが囁いたから、私が一史さんを見上げると視線が交わる。

見つめあった瞳は漆黒の瞳をしていて、私はやっぱりその瞳から目を離せなくなる。


「好きだ、まどか」


見つめて呟かれた一言は破壊力抜群の甘い言葉。

私の胸の鼓動がうるさい位に音を立て始める。

「一史さん、私も好きです」

私が一史さんの言葉に応えると、一史さんは私に甘い口づけを落とした。

口づけの前に私は初めて見てしまった。


一史さんの嬉しそうな満面の笑み。


不愛想な駒宮室長の破壊力抜群な微笑みを。



このことは会社の誰にも、もちろん郁ちゃんにだって誰にも報告なんてしない。

私だけが知っている一史さんの笑顔。

FIN
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