艶恋オフィス クールな室長に求愛されてます
ネイビーのスーツは、180㎝は超えていると思われる長身の彼にとても似合っていて、ただでさえ足長のスマートな体格をよりスマートに見せている。
台車を押す後ろ姿は、背筋が伸びていて、凛とした佇まいをしている。
私は彼の広い歩幅を後ろから小走りでついていくことしか出来ないでいる。
「ここで、大丈夫?」
きっと私なら、棚の中央部分にこの段ボールの中の荷物を片付けるのに悪戦苦闘したと思う。
それなのに目の前の彼は、ぼんやりと眺めている、ううん、実のところ彼にさっきから見惚れてしまっている私をよそに、手際よくその荷物を片付けてしまう。