艶恋オフィス クールな室長に求愛されてます

こ、駒宮室長…!!

気合を入れてトイレから出たら、トイレにつながる廊下に駒宮室長がスマホでメールを打っている。


「お疲れ様です」

まさかこんな廊下で駒宮室長に会うなんて思ってもいなくて驚いてしまった。

けれど、驚きを隠しながら会釈して、駒宮室長の通り過ぎた時だった。


「佐々田。」

妙に色気を含んだバリトンボイスで駒宮室長に名前を呼ばれる。

いつものぶっきらぼうで、不機嫌そうな口調。


「ハイ」

条件反射のようにして、しゃんと背筋を伸ばし気合を入った返事をする。

何か怒られることしたかな。

今日一日の反省点を思い返しながら、私は恐る恐る駒宮室長の方を振り返る。

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