艶恋オフィス クールな室長に求愛されてます

「なぁ、佐々田。佐々田はどうしてこの仕事に就いた？」

私がビールを飲み干すと、駒宮室長は静かに私に尋ねてくる。

「小さい頃から服や雑貨が大好きなんです。大学時代にうちのショップでバイトして、さらにファッションも、もちろん『LIVUS』のことも好きになって。道ですれ違う人が『ＬＩＶＵＳ』の服を着てくれていると嬉しくて……」

アルコールの力も借りて、話し始めると思わず頬が綻んでしまう。

「そっか。まぁ、毎日佐々田を見てると、ファッションが好きなのは伝わってくる」

「そうですか？」

「あぁ。」

毎日、そういう風に見られていたとは思いもしなかった。

なんだか急に恥ずかしい気持ちになったけれど、それより私の話を真剣に聞きながら優しい瞳を向けていた駒宮室長の表情が私の心を揺さぶっていた。