艶恋オフィス クールな室長に求愛されてます
「今日はごちそうさまでした。私も今度、仕事終わりに1人で行ってみようかな」

あまりにもおでんがおいしくて、駅までの道のりを歩きながら呟いてみる。

喋るたびに出てくる白い息が、だんだんと冬に近づいているのを教えてくれている気がする。

「今日の店、佐々田が行く時は声かけろ。俺はいつもサービスしてもらってるから。」


駒宮室長もきっとアルコールのせいだろう。

いつもより表情だって、口調だって随分柔らかな気がする。

仕事の時に感じる恐怖心も緊張感も今は全くと言っていい程感じない。


「はい。その時は、よろしくお願いします!」

私の返事に、駒宮室長は少しだけ表情を崩した。

また、笑ったように見えたのは私の気のせいかもしれない。

けれど、私の胸を高鳴らせるには十分すぎるほどの表情だった。

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