五月雨・弐
「ねえ、明日は朝家に行くから。」
「は?何言ってんだよ。」
「何で?」
「危ないだろ?」
圭吾の言葉で顔がほころぶ。
何だか、好かれてる?
愛されちゃってる?
バカップルだ。
「平気だよ、可愛いわけじゃないし。」
「バ~カ、お前が思ってるだけだよ。」
「え~何?」
「もう言わねえ~。」
「ひど~。」
傍から見ればバカップル。
でも、私達は色々知った。
恋が辛いって事も。
圭吾に真っ直ぐに来たわけじゃなかったから、余計悩んじゃうこともあるけど、やっぱり圭吾と付き合えてよかったと思った。
「ねえ、圭吾。」
「ん~?」
「好き~。」
だから、君と一緒に風を感じたいんだよ。