五月雨・弐
「圭吾……。」
「着いたら寝てんだもんな~。」
「ゴメンね、私が呼び出したのに。」
「良いよ別に。帰ろ。」
「うん。」
伸びてきた圭吾の手に近付く。
青く反射した光が綺麗で見とれて。
口、開いてた?
「……どうした?」
「え!?」
「ボーっとしてっから。」
ぼっと顔が赤くなる。
やばい、何見惚れてるんだろう。
自分が何だかおかしい。
「な、何でもない!!」
「そうか?」
私……
圭吾に思ったより惹かれている。
私……
未来に進んでる。