五月雨・弐









「何、やってんだよ……。」

引きつった顔で私を見る高橋。
思わず身体が震える。

どうして来たの……?
確かに目立ってたけど、こんな……。

「か、関係ない……!」
「自殺しようとしてんのか?」
「う、うるさい!」

沈黙が流れる。
困るのは、この時間。
心が揺れる。

「……死ぬなよ。」
「か、関係ないって……!」
「関係なくない!!」

怒った口調の高橋に私は驚いて固まった。
どうして、怒るの?
そういう疑問が頭に残った。
何で、止めるのよ……。
だって、もう関係ないじゃん。

アンタの事、フッたじゃん……?

「もう、疲れたの……!」
「何がだよ?終わってねえじゃん、何もさ。お前だって、変わってもねえし、終わってねえじゃん。何が嫌なんだよ?」

そうやって止めようとするから
私は揺れてしまうのに。

近付いて欲しくないのに
孤独を恐れていて。

「…………だめ。」
「なぁ、やめろよ?」
「…………駄目。」

もう、だめ。
だめなの……。










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