五月雨・弐






「ふぅ~……。」
「何、溜め息?」
「クラス替え、次の学年からはあるんだなと思ってさ……。離れたくないじゃん?」

繋いだ手をギュッと握る。
温かい体温は、孤独を紛らわせてくれる。

「家に帰ってもね、寂しいの。」
「……うん。」
「学校で圭吾と会えるときが、一番幸せ……。」
「……うん。」

繋いだ手を引き寄せて圭吾が抱き締めてくれる。

それだけで良いの……。





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