五月雨・弐
「おはよう」
「……高橋」
毎日のように来る高橋は
友達にちゃんと会ってるんだろうか。
たまに平日なのに私服のときもある。
だけど指摘が出来なかった。
高橋も私から離れていったら?
例えそれが友達への裏切りだとしても
私はそれは選びたくない。
「……ねえ」
「ん?」
「雪だね」
「……うん」
口数が減ったのは
もうそれに慣れてしまったから。
「ごめんね」
「もう、いいよそれは」
「ちゃんとご飯食べてる?」
「こっちのセリフ」
「……うん」
彼も、私と同じぐらい痩せていた。