いつか羽化する、その日まで
・・・・・
友人というのは末恐ろしい存在で、時にとんでもない影響を受けてしまうことがある。
私は、ここ最近日課のようになってしまったその部屋の前に立っていた。
「こんにちは」
ガチャリとドアを開けると、小さなカウンターと沢山の資料。テーブルの上にも様々な紙が置いてあり、壁にも数え切れないほどの情報が貼られている。隅に置かれている端末の前では、他の学生が何やら調べものをしているようだった。
「あ、立川さん。いらっしゃい」
カウンターの奥から笑顔で手を振っている女性は、通っているうちに最近顔見知りになった大学職員の神田さんだ。
ここは大学内にある〝就職課〟だ。学内で開催される小さなセミナーから、大都会で開催されている大規模な就活イベントまで、あらゆる情報が集まってくる場所だ。もちろんそれだけでなく、専門の職員が悩み相談に乗ってくれたり、志望の職種についてアドバイスをくれたりもする。香織曰わく〝心の拠り所〟らしい。
とどのつまり。
あれから私は、香織大先生の熱心な教えにまんまと感化されてしまっていたのだった。
友人というのは末恐ろしい存在で、時にとんでもない影響を受けてしまうことがある。
私は、ここ最近日課のようになってしまったその部屋の前に立っていた。
「こんにちは」
ガチャリとドアを開けると、小さなカウンターと沢山の資料。テーブルの上にも様々な紙が置いてあり、壁にも数え切れないほどの情報が貼られている。隅に置かれている端末の前では、他の学生が何やら調べものをしているようだった。
「あ、立川さん。いらっしゃい」
カウンターの奥から笑顔で手を振っている女性は、通っているうちに最近顔見知りになった大学職員の神田さんだ。
ここは大学内にある〝就職課〟だ。学内で開催される小さなセミナーから、大都会で開催されている大規模な就活イベントまで、あらゆる情報が集まってくる場所だ。もちろんそれだけでなく、専門の職員が悩み相談に乗ってくれたり、志望の職種についてアドバイスをくれたりもする。香織曰わく〝心の拠り所〟らしい。
とどのつまり。
あれから私は、香織大先生の熱心な教えにまんまと感化されてしまっていたのだった。