番犬男子
侮らないでよね。
お兄ちゃんへの、特大サイズの愛を。
何回お兄ちゃんに突き放されても、ウザいくらいそばにいるよ。
「ごちそうさま」
「あっ、ちょ、待ってお兄ちゃん!」
先に食べ終えたお兄ちゃんが、居間を出て行く。
早くしないと、見失っちゃう!
慌てて残りの分を食べたせいで、喉を詰まらせてしまう。
水を流し込み、喉が楽になった。
「ごちそうさま!」
「お粗末さまでした」
「それと、行ってきます!」
「行ってらっしゃい」
急いで居間を出て、自分の部屋からカバンを持って行き、玄関へ向かった。
玄関では、お兄ちゃんが靴を履き替えていた。