「それにさ、みんなが出かけている間はあたしたちは遊べるんだよ?

修学旅行は1泊2日だから、あたしたちは2日間も遊ぶことができるよ!」

ひかるは話を続けた。

「それで、もし豪くんがよかったらなんだけど…」

ひかるはそこで言葉を区切ると、
「2人でどこかにお出かけしない?」
と、言った。

「お出かけ?」

そう聞き返した豪に、
「豪くんがよかったら!」

ひかるは言い返すと、顔を横に向けた。

自分から、それも異性を誘うのは生まれて初めてのことだった。

学校以外で豪と接することができるのはないことだろう。

熱くなって行く自分の頬を感じていたら、
「いいよ」

豪の声が聞こえたので、ひかるは彼に視線を向けた。
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