「美味い!」

美味しそうに親子丼を頬張っている豪を、ひかるは微笑ましく思った。

「そんなに急いで食べなくていいよ、まだおかわりはあるんだから」

そう言ったひかるに、
「ホント!?

嬉しいなあ」

豪は返事をすると、みそ汁をすすった。

自分が作った料理を美味しそうに食べているその姿に、心臓がドキッ…と鳴った。

作った甲斐があったと心の底から思いながら、ひかるは親子丼を口に入れた。

「そう言えば…」

豪は思い出したように話を切り出した。

「ひかるちゃん、今日はどこに出かけてたの?」

そう聞いてきた豪に、ひかるは親子丼を吹き出しそうになった。

「えっ、あー」

まさかの質問に、ひかるは気を落ち着かせるためにみそ汁をすすった。
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