僕は君を世界で一番、そう一番愛し続けているんだ。純情すぎてもう君しか見えなくなっているこの純愛
「嘘だろ」


もはやその言葉しか出てこなかった。


親父はその質問にもならない言葉に、ただ横に首を振ることで返答した。


そしてうなだれた。



親父はうつむいたまま、動かなかった。


「なぁ、嘘って言ってくれよ。なぁ」



どうにもならない焦りにも似たような感覚が僕を急かしたてる。



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