だから、笑って。

次の日の朝。


今日は朝から移動教室。



「待たせちゃってごめんねー。さ、行こ!」



「あ、うん」

席替えをして凛くんと席は離れ、そして昨日のこともあり、教室では滅多に話さなくなった。



「おいー、待てよ凜ー!」
後ろの方で声がした。



「うっせーなー、早くしろよー」


パタパタと足音がして、私のすぐそばを凜くんが通り過ぎた。


通り過ぎただけなのに、意識しちゃって思わず俯いてしまった。



私の態度に里沙は疑問を抱いたらしく・・



「凜くんと何かあったの?」


「な、何にもないよ?」


「あったんだね」


うっ・・・。

この状況はもう、言うしかないかな・・?




「じ、実はね・・・」


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