だから、笑って。
凜くんを見ると、凜くんはいつもと変わらない様子で床に座って作業をしてる。
私だけ意識しちゃってて・・馬鹿みたいだな。
私は本をいつもよりガサツに積み上げて、凜くんの近くにある本棚に向かった。
っとと・・・。やっぱり多く持ちすぎたかな?
すごくバランスが悪いし、重い。
「菜乃花、危ない・・・!」
近くにいた凜くんがそう叫ぶ。
だけどもうその時には遅くて。
「きゃっ!」
近くにあった椅子の足に自分の足が引っかかって思い切り転んでしまった。
持っていた本が全て床に散らばった。
「大丈夫?」
凜くんが駆け寄ってきた。
「大丈夫大丈夫!怪我はないよ」
私はそう言って立ち上がった。
痛っ!
右足に鋭い痛みが走った。