だから、笑って。


本を集めて、右足に負担をかけないように移動する。


本棚の陰に隠れて右足を見てみると、足をひねったようで赤く腫れていた。


あー・・やっちゃった・・・。


凜くんに心配されかねないし、右足にあまり違和感がないように、負担かけないようにして歩かなきゃ・・。



そっと凜くんの後ろを通った。



途端、腕を掴まれた。



「な、何?!」


「その椅子座って」


言う通りにして椅子に座ると、凜くんはかがんで私の足を見た。


「全然大丈夫じゃねーじゃん。腫れてる」


「お、仰る通りです・・・」


「もー無茶すんなっつったのに。もうこれ返却したら終わるから保健室行くぞ」


そう言って凜くんは立ち上がった。


どうしてそんなに優しくしてくれるの・・?


ますます、凜くんのことが好きになっちゃうよ・・・。




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