だから、笑って。
「いやー今日のはびっくりしたわ」
今日の放課後、里沙と歩いていた時のことだった。
「た、確かに・・・いきなりすぎて心臓がもたなかったよ・・」
今日は里沙の部活もオフで、2人で帰る予定なんだ。
「そういや、彼氏さんに言わなくていいの?彼氏さん迎えに来るよ?」
「あっ!それならもう言ってあるから大丈夫だよ!」
「なら良かった。やっと念願のカフェに行けるね!」
「楽しみ!」
ドン!!
前を向いていなかったせいか、誰かにぶつかった。
「ご、ごめんなさい・・!」
ぶつかったのは同じ学年と思われる女の子だった。
サラサラのロングヘアーで、目がぱっちりしてるけど少しつり目だからか怖そうに見える。
その女の子は私をまじまじと見てきた。
「あんたって、もしかして5組の相川さん?」
「そうですけど・・」
すると、その女の子は私を冷たい視線で見てきた。
「あ、そう」
そう言ってその女の子は無言で立ち上がり、スタスタと歩いていった。
なんだったんだろう・・・?