だから、笑って。
「このチラシの地図だと、この角を曲がったら・・・」
角を曲がった先には、民家風でとても昔ながらの古本屋があった。
すぐ目の前には海が広がっていて、波の音が聞こえる。
古本屋の前にはおばあちゃんが一人、立っていた。
「こんにちは」
凜くんはそのおばあちゃんに話しかける。
「おお、若い子が来てくれて嬉しいわあ。今日から改装オープンしたのさ」
改装オープンだったんだ・・!
「本は古いのから新しいのまでなんでもあるよ。お気に入りの一冊を探しとくれ」
「すごい・・!なんでもあるって、凜く・・・あれ?」
さっきまで隣にいた凜くんが消えていた。
「隣にいた子ならもう中にいるよ。楽しんでらっしゃい」
凜くん子供みたい・・!