涙の行方〜1番大切なもの〜
第3章「運命」
−あの日私はきっと道を誤った…
でもきっとそれも運命だったんだ
今後悔するのは会わなきゃ良かったと
いう事だけ。
会ってから今までは全部私の意思だ…
誰にも左右はされていない…


カシャカシャと携帯カメラのシャッター音が部屋になり響く。

私は今ある男に自分の裸の写真を送っている…。
無理矢理とらされているわけではない。
書き込みにジャニーズのアドレスを教えると書かれていてメールしたら要求された。
顔はないから恥ずかしさはない。
一通送るごとに1文字ずつアドレスが送られてきて、むしろ楽しかった。

その人の名前はレン
アドレスを全部聞き出してからは普通の雑談をしたりしていた。
電話は何故かしてくれないが気にしなかった。

そんな時携帯に知らないアドレスからメールが届く。
そこには私のアイコラされた写真が添付してあった。
要求は消してほしかったら横浜にくること。
私はそれを見て、そいつが私を抱くことを想像した。だがそんな写真をもたれている事が嫌で消しにいくと時間を決める。

次の日私は横浜に向かった。
慣れない駅だったが指定された場所はわかりやすい。
暫く待つと若い男が現れた。私は声をかけてきたその男を睨み付ける。

「ついてきて」
冷たく言われ後をついていくとカラオケについた。


「なんのつもりですか?
約束通りきたんだから早く画像を消して ください!」

「なにが?」

相手がとぼけていると思って声を荒げたが話をするとどうやら違うらしい…
ところが私がやくざに目をつけられているから危ないと家に帰るのが怖くなるような事を言ってきた…。

今思えば方法はいくらでもあったのに
家に帰らなかったのは
既にこの人に気があったからかもしれない−…


泊まるとこに私が選んだのはガレージのついたラブホテルだった。

私の電話の嘘に気付いた親が反対したが
私は携帯の電源をきり一夜を過ごした。


まだこの人の名前すら知らない…
私はまたこうやって簡単に裸になれてしまう。

それが無性に悲しかった…
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