愛を知らない一輪の花

「今日からだなんて、百合さんと離れる心の準備が、、、!それに百合さん本人も驚かれてるじゃないですか!!」

松田が不満げに叫ぶ。


「お前が異動じゃないんだ。心の準備は必要ない。斎藤にも今初めて言った。事前に言うと逃げられる可能性がある。それにもうすぐ本社から迎えが来る頃だ。」

ちらりと時計を確認する。すると作業場にコツコツと皮靴の音が響いた。
















「皆さん、お疲れ様。突然の事で申し訳ないね。彼女を迎えに来た。駅前支店の皆には、負担をかけてしまうが、君達の仕事ぶりは透から聞いているよ。いつもありがとう。これからも期待しているよ。」
< 114 / 259 >

この作品をシェア

pagetop