愛を知らない一輪の花
「答えがほしいわけじゃないんだ。ただ、君に知っていて欲しくて。半端な気持ちで君に近づいたわけじゃない。君がうちに入る、うんと前から君だけを想っていた。」
優しく見つめられ、ドキッとする。
「これからは、しっかり態度と言葉で伝えていくつもりだから覚悟しておいて?」
そういうとゆっくりと百合の顔に近づき、優しく唇に触れる。静かに離れ、車から降りる。
「さぁ、着いた。降りてきて?行こう。」
いつの間にか本社ビルの駐車場に着いていて、降りるように促され慌てて降りると、状況が分からないまま、社長の後を慌てて着いていく。